「ヒーリングは効果があるの?効果が得られやすい人の特徴とは

「ヒーリング」とは、心身のバランスを整えて健康状態を保つための緩和療法や代替医療の一種ですが、その多くは日本国内では医療行為としては認められておりません。

具体的には、マッサージや瞑想、ヨガ、アロマテラピーなどの身体的アプローチや、音楽療法やカウンセリングなどの心理的アプローチ、気功やレイキ、波動療法といったものなど多くの種類があります。

ヒーリングの一般的な目的はストレスや疲れ、不安などの心身の不調を改善することで、心身ともに健康で幸せな人生を送るための支援をすることです。

また、ヒーリングは現在は日本国内では医療行為とは認められてはいないものの、実際には医学的な効果を持つ場合もあり、海外では一部医療行為として認められている療法もある為、日本国内の現代医学においても注目されています。

ヒーリングによって治癒したとされる実例の紹介

①ヨガ療法によるうつ病の改善
ヨガ療法は、呼吸法や体位法などの要素を組み合わせ、心身を統合的に改善する方法
多くの学術論文が発表されています。

その一例をあげると、2007年から2010年までの間でシカゴ大学医療センターの研究者らがMood and Anxiety Disorders Programの臨床研究施設で実施した、ハタヨーガ中心のヨガ療法をうつ病患者に適用したランダム化比較試験(RCT)の研究があります。

研究には12週間の期間で、うつ病患者のうちヨガ療法を受ける群と、通常の治療を受ける群とに計64名の被験者が参加しました。
ヨーガ療法を受けるグループは週に2回、90分間のセッションが行われ、ハタヨーガのポーズ、呼吸法、瞑想法などが実施されました。
通常の治療は抗うつ薬や心理療法、またはその両方が行われました。

結果として

ヨガ療法を受けたグループではうつ症状が30%減少し
通常治療を受けたグループでは、20%減少したと報告され

うつ症状が有意に改善したことが示されました。

また、ヨガ療法グループでは不安症状や睡眠障害も改善されたことも報告されています。
出典:Uebelacker LA, Tremont G, Gillette LT, Epstein-Lubow G, Strong DR, Abrantes AM, et al. Adjunctive yoga vs. health education for persistent major depression: a randomized controlled trial. Psychiatric Services. 2010;61(7):782–789.

②音楽療法による認知症の改善

音楽療法は、音楽によって心身の健康を促進する治療法です。
認知症の患者に音楽療法を実施することで、記憶力や認知機能の改善が報告されています。

例えば、2017年に行われたメタアナリシス(文献の分析法)による研究では、音楽療法が認知症患者の認知機能、言語能力、行動問題、心理社会的行動、身体的機能、生活の質などの改善につながることが示されています(Van der Steen et al., 2017 *1)。

また、実際のケーススタディとして、音楽療法が認知症患者の認知機能に改善をもたらした例があります。2014年に行われた研究では、音楽療法を6週間受けた認知症患者に対して、記憶力や認知機能のテストを実施したところ、音楽療法を受けた患者は、対照群に比べて記憶力や認知機能に改善が見られました(Särkämö et al., 2014 *2)。

これらの研究結果は、音楽療法が認知症患者の認知機能に対して改善をもたらすことができることを示しており、認知症患者に対する音楽療法の有効性を支持するものとなっています。

出典 *1 : Särkämö, T., Tervaniemi, M., Laitinen, S., Numminen, A., Kurki, M., Johnson, J. K., & Rantanen, P. (2014). Cognitive, emotional, and social benefits of regular musical activities in early dementia: Randomized controlled study. The Gerontologist, 54(4), 634-650. https://doi.org/10.1093/geront/gnt100

出典 *2:Van der Steen, J. T., Smaling, H. J. A., van der Wouden, J. C., Bruinsma, M. S., Scholten, R. J. P. M., & Vink, A. C. (2017). Music-based therapeutic interventions for people with dementia. The Cochrane Database of Systematic Reviews, 5, CD003477. https://doi.org/10.1002/14651858.CD003477.pub3

③マインドフルネス瞑想によるストレスの軽減例

2015年にはマインドフルネス瞑想が健康な人々にとってストレスの軽減に有効であるかどうかを検討するための大規模研究の結果が発表されています。
被験者は主に北アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、アジアから集められた1096人でした。
その内913人がマインドフルネス瞑想プログラムを受け、183人がコントロールグループとなりました。
瞑想プログラムを受けたグループは、平均して22.8時間のマインドフルネス瞑想の訓練を受けました。

マインドフルネス瞑想グループの被験者では、プログラム後に以下のような改善を報告されています。

ストレスレベルが平均して22.9%低下
不安レベルが平均して38.6%低下
うつ症状が平均して28.5%低下
心身症状が平均して27.2%低下
生活の質が平均して16.4%向上

更にマインドフルネス瞑想プログラムを受けた被験者からは、自己観察力や自己認識力、自己受容感の向上も報告されています。

出典:Khoury, B., Sharma, M., Rush, S. E., & Fournier, C. (2015). Mindfulness-based stress reduction for healthy individuals: A meta-analysis. Journal of psychosomatic research, 78(6), 519-528.

④気功療法によるパーキンソン病の改善

2019年には中国の研究グループによって気功療法がパーキンソン病の運動機能障害に対して有効であることが示された研究が発表されています。

この研究ではパーキンソン病の患者50人を対象に、気功療法を行ったグループと行わなかったグループにランダムに分けて比較を行いました。

気功療法は週に2回、90分間のセッションを6週間行いました。

結果として気功療法を受けたグループは運動機能障害の症状が改善され、QOL(生活の質)が向上したことがわかりました。

ただしこの研究には研究期間が短く、小規模であったこと、盲検法が適用されていなかったこと、コントロールグループが減少したために解析が困難になったことなどの問題点が指摘されています。

出典:Zhang et al. Effects of Qigong on motor and non-motor symptoms of Parkinson’s disease: A randomized controlled pilot study. Complement Ther Med. 2019 Feb;42:173-179. doi: 10.1016/j.ctim.2018.11.018. Epub 2018 Nov 21. PMID: 30670221

効果が得られやすい人の特徴はどんな人?

ヒーリングの効果が得られやすい人の特徴の一例として以下の数点が挙げられます

①ポジティブな思考を持つ人

ポジティブな思考を持つ人は身体や心にプラスの影響を与えるホルモンや神経伝達物質がより多く分泌されるため、ヒーリングの効果が得られやすいと言われています。

②自己受容が高い人

自己受容が高い人は自分自身を受け入れることができるため身体や心の不調に対しても冷静に対処することができます。

そのため、ヒーリングによる効果も得やすいとされています。

③心身ともにリラックスした状態にある人

心身ともにリラックスした状態にある人は身体の緊張状態もほぐれていて、呼吸も深く、神経バランスも整いやすいのでヒーリングの効果が得られやすいです。

④ヒーラー、そしてヒーリング内容を信頼している人

ヒーリングはヒーラーとクライアントとの共同作業です。

働きかけはヒーラー側から行われますが、クライアント本人の意識も肯定的になることで
自分からも改善しようという思いが無意識のうちに働き、その結果自己回復力も高まります。

ヒーラーとクライアントの弐馬力で不調に向かい合うようなものですね。

当然ヒーリング効果も大きく得られることとなります。

上記はあくまで一例であり、ヒーリングの効果には個人差があるため、必ずしもこれらの特徴を持つ人に限られるわけではありません。

他者への共感や思いやりがある人のヒーリング効果について

他者への共感や思いやりがある人は、ヒーリングの効果が高まるとされています。

その理由として共感や思いやりを持つことで、相手の痛みや悩みを自分自身が感じることができるため、相手の身体や心に対して、より深い理解を示すことができるということが挙げられています。

例えば、ヒーリングのセッション中に、ヒーラーが相手の身体や心に対して共感的な態度を示すことで相手の安心感や信頼感が高まり、より深いリラックス状態に入ることができます。

その結果、ヒーラーとクライアントのコミュニケーションが円滑になり、ヒーリングの効果を高めることができます。

また、ヒーリングの効果が高まるだけでなく、共感や思いやりを持つことが自身の身体や心にも良い影響を与えることも一部研究によって示されています。

共感や思いやりを持つことで自己中心的な思考が減少し、結果身体や心にストレスがかかることが少なくなるため自己回復力が高まると考えられています。

ヒーリングに懐疑的な人に効果はあるの?

ヒーリングに対して懐疑的な人に対しても、ヒーリングの効果は出せます。
ですがヒーリングに対して懐疑的な姿勢を持つことで、効果を感じにくくなることも多いようです。

これは、ヒーリングに対する否定的な先入観が元となって、

その効果自体を否定的に捉えやすくなったり
効果を見て見ぬふりをしたり
認めたがらない傾向があるからです。

この問題は【施術前後の状態を写真に記録して見比べる】など、客観的な事実証拠をクライアントに示すことで防ぐことも可能となります。

ヒーラーの独りよがりな施術にならないためにも客観的な事実証拠を示すことはとても重要です。

また、ヒーリングに懐疑的な人でもセッション中にリラックスすることで心身ともに緊張が解消される場合があります。

繰り返しますがヒーリングはヒーラーとクライアントとの共同作業です。

働きかけはヒーラー側から行われますが、クライアント本人の意識が否定的になることで
ヒーリングを拒否しようという意識が無意識下で働き、ヒーラーからのアプローチを拒みます。

いくらヒーラーの腕が良くても、協力的なクライアントへの施術に比べるとその効果が落ちてしまうのは必然ですね。

この状況を防ぐには、クライアントの中にある否定的な意識をまず解消することがとても有効です。

また、リラックスした状態になると、冷静に状況を判断しやすくなります。
緊張状態の中、先入観によって歪められていた認知や偏見などがなくなり、施術の効果を客観的に判断しやすくなります。

更には表面上は肯定的な姿勢を見せながら、実は懐疑的、否定的であったり
クライアント自身が意識に上げられないくらい深い潜在意識の中で否定的な思考が存在しているようなケースもあります。

ヒーラーはクライアントとしっかり向き合って、彼らの本音を見誤ることなく対応できるように努めましょう。

効果を感じやすいヒーリング3選

①マインドフルネス瞑想

ストレス・不安の緩和:マインドフルネス瞑想は、自己観察や深呼吸などのテクニックを使って、心を落ち着かせる効果があります。
そのため、ストレスや不安を軽減することができるとされています。

注意力・集中力の向上:マインドフルネス瞑想は、集中力や注意力を高める効果があります。特に、瞑想を継続的に行うことで、脳の機能が改善され、認知機能の向上につながるとされています。

睡眠の改善:マインドフルネス瞑想は、リラックス効果があり、睡眠の質を改善する効果があるとされています。また、瞑想を行うことで、不眠症の症状を緩和することができるとされています。

②ヨガ

リラックス効果:ヨガは、呼吸法やポーズなどを使って、身体や心をリラックスさせる効果があります。そのため、ストレスや不安を軽減することができるとされています。

柔軟性・筋力の向上:ヨガのポーズを行うことで、筋肉を伸ばすことができ、柔軟性や筋力を向上させることができます。

内臓機能の改善:ヨガは、内臓を刺激するポーズを含んでいるため、消化器系や循環器系の機能を改善する効果があります。

また、呼吸法を行うことで、呼吸器系の機能を向上させることができます。

③気功リトリートウィーン式ヒーリング
 =認知科学をベースとした気功ヒーリング

当サロンでは認知科学をベースとした気功ヒーリングを実践しております。
古くから中国に伝わっていた伝統気功の要素に、最新の学術的知見を取り入れて再構築されたヒーリング技法です。
詳細はこちらのページに記してありますので是非ご一読下さい。

また、私のヒーリングを気軽に楽しんでいただくべくいくつかのヒーリング動画をYoutube上にもあげております。

いくつかのテーマに沿ったヒーリングを動画内に埋め込みました。
皆様はリラックスして動画から流れだすエネルギーに身を委ねるだけです。
ご興味をお持ちいただけたら是非お試しください。

あなたのすばらしさを曇らせている要因をあなた自身の内側から取り除き
あなた自身の輝きをより一層強めていくようなアプローチを試みています

◆ヒーリングの効果は人によって異なるため、自分に合ったヒーリング法を見つけて楽しみましょう。

ヒーリングで効果を得られないのは何故?

ヒーリングで効果が得られなかった場合は、以下のような理由が考えられます。

ケース① 信頼関係が築かれていない

既に上に記した通りヒーリングを受ける際にはヒーラーとの信頼関係が非常に重要です。
ヒーラーとの信頼関係が築かれていない場合、ヒーリングそのものに懐疑的、否定的になってしまいヒーリングの効果を客観的に感じにくくなりやすいためです。

ケース② 過度の期待をした

ヒーリングによってすべての問題が解決されるわけではありません。
過度の期待を持ちすぎると効果を薄く感じてしまう結果に繋がります。

ケース③ ヒーリングが適切でない

すべてのヒーリングがすべての人に適しているわけではありません。
ヒーリングが適切でない場合、効果が得られないことがあります。

ヒーリングを受ける際の注意点とは

①医療行為だと認識しないこと

まず、大前提として、 ヒーリングは医療行為ではありません。

そのため、「治療目的で受ける」のではなく、あくまでも今の身体の状態や体調を補完する目的で受けられることをお勧めいたします。

②ヒーリングだけに頼らない=自己管理も忘れずに

再度申し上げますが、ヒーリングはヒーラーとクライアントとの共同作業です。

ヒーリングを受ける際には、十分な睡眠やバランスのとれた食事等の自己管理も心がけて下さい。
これらが健康に寄与することで、ヒーリングの効果をより大きく得られやすくなります。

逆に自己管理を怠ると、せっかく得たヒーリング効果を損なってしまう結果にもなりかねません。
ご注意ください。

ヒーリングを受けて、身体を悪化する可能性はある?

ヒーリングを受けて身体が長期的に悪化する可能性は低いですが、一時的に起こることがあります

ヒーリング直後に体調が崩れたり、吐き気やめまいに悩まされたという症例を聞いたことはありませんか?

可能性①好転反応

これはヒーリングが機能することで解毒作用が起こり、それまで心身に溜められていたネガティブな要因が外に出ていこうとするからです。一時的なデトックスですね。

この場合は体内の毒素が排出されれば症状も収まります。

可能性②急激な変化に対応しきれていない

ヒーリングによって急激に大きな変化が起きると、心身が対応しきれずにその変化に拒否反応を示すことがあるようです。そしてそれが、様々な不調となって表出してくるという現象です。

これも一時的なもので時間が経てば身体も慣れて症状も治まるはずです。
しかし耐えきれないほど不快症状が強い場合や、あまりにも長く続く場合はヒーラーに相談して対処してもらいましょう。

可能性③心身が元に戻りたがる=恒常性維持機能
生物には大きな変化を嫌い常に同じ状態を保ち続けようとする恒常性維持機能=ホメオスタシスを持っています。+
これは体温や血圧を一定に保つなど、生きる上でとても重要な機能です。

ですが、ヒーリングによってあまりに大きな変化が訪れると、この維持機能のおかげで【不調だったヒーリング前の状態】に戻ろうとしてしまう働きが生まれることがあります。
例えば一度治ったはずの腰痛が一晩明けたらまた戻っていた、などはその典型です。
一度で急激で大きな変化を与えようとせず、様子をみながら時間をかけて丁寧にヒーリングしていくことで、このケースは避けやすくなります。

まとめ

ヒーラーはクライアントの状態を常に見極めながら、あらゆる可能性を踏まえて丁寧に施術を進めていきましょう。
クライアントはヒーリング途中で疑問を感じたり違和感を感じた場合は早めにヒーラーに相談をして解決していきましょう。
信頼し、安心して相談できるヒーラーに出会うこともとても大切です。

ヒーリングはヒーラーと、クライアントとの共同作業です。
互いに協力しながらヒーリングに徹することが効果を得る為の最大のコツとなります。

当サロンでも対面、遠隔とも施術を受け付けております。
詳しくはこちらのページもご覧くださいませ。



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